刺繍枠の選び方で仕上がりが変わる?丸枠と四角枠、それぞれの強みとは
こんにちは。
ラブキモノ刺繍の鈴木ひろ美です。
今回は、ミシン刺繍でよく使う「刺繍枠」についてのお話です。
枠の形には大きく分けて「丸」と「四角」がありますが、実はそれぞれにメリットがあり、仕上がりにも差が出てくるんです。
私自身が使っている枠の例も交えながら、丸枠と四角枠の特徴をわかりやすくご紹介していきますね。
丸枠が支持される理由とは?

工業用や業務用の刺繍機でよく見かけるのが「丸い刺繍枠」。
家庭用ではあまり馴染みがないかもしれませんが、実はとても使いやすい形なんです。
- 布の張りが均等に:角がないため、四方から同じ力が加わり、中央がたるみにくくなります。
- 刺繍が歪みにくい:プッシュ&プル現象(縫いながら布がずれる動き)を軽減でき、刺繍データ通りに仕上がりやすくなります。
- 枠あとが残りにくい:力が分散されるため生地にやさしく、Tシャツや薄い素材でも跡がつきにくいです。
- 繊細な生地にも対応:均一にテンションがかかるので、オーガンジーなどの薄地にも◎。

上記は私がブラザーのPRを使っていた時に、小さいモチーフやネームを刺繍する時に使っていた枠です。小さめの文字などもきれいに刺繍がはいります。
ネーム刺繍やロゴ刺繍など、細かい表現が求められる現場で丸枠が使われているのは、こういった安定性が理由なんだと思います。
なぜ家庭用ミシンでは四角枠が主流?
一方、家庭用刺繍ミシンでは「四角枠」が標準装備で使われていることが多いです。
その理由は、刺繍可能なエリアを最大限に活かせるから。
たとえば、ブラザーやジャノメなど多くの家庭用刺繍機では、効率よく広範囲に刺繍できるよう、四角枠が採用されています。
枠の中を最大限に使えるのは、ありがたいところですね。

上記は私の家庭用刺繡ミシン(ハスクバーナー)の枠です。
丸い枠もあるのですが、とても珍しいですよね。
薄物を刺繍する時にはとても良いです。
丸でも四角でもない?楕円枠の存在
刺繍枠には、実は第三の形「楕円」もあります。
とくにベルニナの刺繍ミシンで多く採用されていますね。
この楕円枠は、丸枠の安定性と四角枠の広さを兼ね備えた中間のような存在で、文字刺繍やモチーフにも適しています。
ただ、刺繍可能なエリアがやや狭くなるため、デザイン次第で不便さを感じることもあるかもしれません。
プロ仕様の工業用ミシンは枠のバリエーションも豊富
業務用のミシン刺繍機では、さまざまな枠が使えるのも特徴のひとつ。
たとえば、Tシャツ、タオル、帽子、バッグ、厚地のキャンバス、薄手のオーガンジー…とさまざまな素材に刺繍を入れていきます。
だからこそ、プロの現場では丸枠・四角枠・特殊枠を含めて多くの種類が揃っているのです。
用途に応じて枠を使い分けるのは、工業用のミシンの押さえなどにも似ているかもですね。
ミシン刺繍の丸枠のお話でした。
良かったら参考にしてください☆
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